PERIODONTAL DISEASE 歯周病とは?
歯茎などの歯周組織が歯周病菌に感染することで、腫れて出血したり、歯周病が進行すると、歯茎が下がってきます。さらには歯を支える歯槽骨が溶けて、最終的には歯が抜けてしまいます。歯周病は、歯を失う要因にもなるこわい病気なのです。初期の歯周病は、自覚症状がないことがほとんどなので、定期的に歯科医院に通い検診を受けることをおすすめします。
歯周病の検査と治療
まず、歯周ポケットの深さを測定し、炎症の程度(必要に応じて細菌検査)をおこないます。次に、レントゲン検査で歯槽骨の状態を確認します。歯周病は、適切な診査をおこない、検査結果に合った治療をすることが大切です。
咬み合わせが悪いことが原因で、歯周病になるケースもあります。その場合は、歯の型をとって模型を制作するなど、力のコントロールが不均一になっている原因となっている咬み合わせを改善していきます。
歯周病を進行させないためには、お口の中をクリーニングして、歯周病の原因である細菌を取り除くことが重要です。軽度の歯周病は、超音波スケーラーや手用スケーラーといった器具を使って、歯の表面の歯石をとり除きます。
また、歯磨き指導をおこない、定期的に歯石を除去することが、歯周病の改善につながります。きちんと歯磨きできる口腔環境を作り、健康な口腔環境を維持しようとする患者さんのお気持ちも大切です。ハート・イン歯科クリニックでは、歯周病の予防は、医院と患者さんの共同作業だと考えております。
a-PDT療法(光殺菌療法)
光線力学療法とも呼ばれる“光”を用いた殺菌療法です。がん治療や皮膚科治療ですでに利用されており、最近では歯周病への効果が注目されています。正常な組織を壊さず、歯周病菌のみを殺菌できることが、最大の特長です。
光殺菌療法がなぜ良いか?
- 薬を一切使用しない。(抗生物質に依存しない)
- 耐性菌が発生しない。(抗生剤内服がない、または少ないので耐性菌が発生しない)
- 副作用が起こりにくい。(禁忌症は“無カタラーゼ症の方、光線過敏症の方のみ)
- 全く痛みを伴わない。(熱による侵襲もなく痛みもありません)
- 何回でも処置できる。(人体に安全で痛みもないため)
歯周外科処置
中等度以上に進行した歯周病の中には、歯周ポケットが深く、歯石を目で確認することができない場合があります。そのような場合は歯周外科処置が必要になります。
具体的には、麻酔を使用して歯茎を切り開き、拡大鏡や歯科用顕微鏡にて、歯周ポケットの奥にある歯石や歯垢を確認して、徹底的に除去します。歯茎の位置が下がって歯が長く見える場合やそのため知覚過敏症状が出現している場合は、歯茎を移植する手術をおこなうことも可能です。
再生治療
重度の歯周病で歯槽骨(歯を支える骨)が溶けてしまった場合は、エムドゲイン®ゲルによる再生療法もおこなっています。(適応であるか、可能であるかの診断によります)歯周病で失った骨を取り戻すことで、歯の寿命を延ばすことが可能となります。
歯周病のクリーニングと
予防歯科のクリーニングの違い
歯周病治療のクリーニングは、「歯周病を治療し、健康な状態に戻す」のが目的です。つまり、病気の治療です。
いっぽう、予防歯科のクリーニングは「むし歯や歯周病を予防するためのメンテナンス」が主な目的です。つまり、治療ではなく健康維持なのです。
AIRFLOW MASTER エアフローマスター
エアフローマスターとは特殊なパウダーを混ぜた水・高圧エアーのスプレー洗浄で歯の表面にこびりついた「頑固な歯垢」や「着色・タバコのヤニ」、細菌のかたまりである「バイオフィルム」を吹き飛ばし、清掃する器具です。
従来の器具では落とせなかったバイオフィルムを強力に落とし、歯や歯茎にダメージを与えずに汚れや着色を除去することができます。使用後は、歯の表面がつるつるになるため、汚れの再付着も防いでくれます。